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昨日会社で朝、生産課の課長が雀の雛を拾った。
会社のどこかに巣を作っている雀、ここから落ちたらしい。
親鳥が救いに来るかと思って、一日中落ちたところに置いておいたのだが、その親鳥が一向に現れず日が暮れてしまった。
ここからが大変。猫や烏に警戒しつつ、餌をあげないと死んでしまうと思い、ネットで色々調べて、応急処置的な餌を拵えて食べさせる。その内に雛鳥も慣れて来たのか、自分の手の上に乗っかるようになった。
こうやって手に乗るようになると、こちらも情が移ってしまう・・・
ウンチされちゃうし・・・
帰宅時間になると、みんなどうしようと言うだけで、良い答えが出ない。しかも明日からお盆休みに入るし、本当にどうしよう。
仕方なく・・・一晩だけ保護する事にした・・・自分が・・・
で、箱に入れて自宅に持ち帰って、またネットで色々調べていたら、とんでもない事が判明。
自分らが保護した雛鳥は、どうやら巣立ち雛かもしれない、という事。結構羽根も毛も生え揃って、まだあどけなさ抜群だけど、ネット上の巣立ち雛の写真を確認したら、・・・やはり巣立ち雛っぽい。
これはいけない事をしてしまった!
本来、野鳥は許可無く飼ってはいけないのは知っていた。ただ巣から落ちた雛の場合、一時的な”保護”までは許されているらしい(厳密にはそれもいけない事らしいが)。
しかし巣立ち雛だと話は違って来る。巣立ち雛は満足に飛べないまでも、巣から飛び落ちて、いよいよ弱肉強食の世界に足を踏み入れた鳥なのだ。まだ周りで親鳥が助けてあげるとはいえ、自然摂理を覚える期間に入った鳥なのである。この時点で人間が捕まえてしまったら、自然界と共生出来なくなってしまう。
ところが自分も会社の連中も、鳥に関する知識が乏しいから、巣立ち雛とかいう頭が無かったのである。ネットで調べていて、ようやくそれに気付いたのだった。
しかし時既に遅し。もう帰宅して既に夜。
このまままた会社に戻って暗闇に放つ訳にも行かないので、一晩だけ面倒を見て、明日会社に戻って、親鳥に返す事を決意する。
今夜はまた餌を喰わせて、暖かくしてやって、寝させた。
翌朝、日の入りとともに、雛が「ちゅんちゅんちゅんちゅん」鳴きまくる!
朝4時辺りから鳴きまくっていて、とにかく自分がそれに起こされる。
ハッとあわてて飛び起き、また餌と水を与える。動物を相手するのって、大変だなぁ・・・
すっかり慣れてしまって、玄関で動き回るわ、目を離した一瞬の隙に家の中を動き回って行方不明になるわで、朝からもう大変。
さて、会社に返しに行くか、と思った矢先に台風4号接近で風が強くなって来た。
どうしよう・・・今夜も一晩・・・と思ったが、しかしここでこのまま人間に慣れてしまったら、コイツは本当に自然に帰れなくなってしまうと判断し、心を鬼にして会社へ。
会社に着くと、昨日の発見位置へ行って雛を路上に置く。
雛は相変わらず「ちゅんちゅん」鳴いている。その声に反応して、親鳥が来るはずなのだが・・・
そして自分は物陰へ。ここでも猫や烏が心配。しかも風が強いし・・・このまま親鳥が来なかったら、どうするべきか。動物病院に持って行くか、とあれやこれや考えていると・・・
5分もしない内に頭上に2羽の大人の雀が飛来!!キター!!
それに反応したのか雛も、一層鳴き声が大きくなり、ピョンピョンとその方向へ動いて行く。
しばらく雛を遠巻きに飛んでいた親雀は、やがて雛に近づくと、その周りを行ったり来たりして徐々に距離を縮め・・・1時間もする頃には完全に隣に寄り添うようになり、・・・後は自然に帰って行った・・・と思う。
教訓:巣立ち雛は拾ってはいけない。
おまけ
お別れ前に、玄関の蛙さんと記念撮影。